こんにちは!ともふみです!
今回は靴を選ぶ上で押さえとくべき3つの要素をご紹介します。これさえ知っておけば靴の選び方が劇的に変わる、頭の片隅にでも入れておいてほしいことです。ぜひ最後までご覧ください。
どうして理想の靴に出会えないのか
そもそもどうして多くの人は、理想の靴に出会えないのか。どうして多くの人は多少の我慢をしながら靴を履いているのか。それは靴の選び方を誰からも教わっていないからです。
もちろんオシャレの用途で履きにくい靴を履く気持ちはもちろんわかります。私も普段はゴリゴリの革靴などを履いていますので、クッション性は無いし硬いし曲がらないし、おまけに靴底がレザーなので良く滑る。
オシャレだからとコンバースを履けば1日で足は壊れるし、何より疲れる。それでも人は靴を履く、何故なら裸足で生活はできないから。
少々話が脱線しましたが、たくさんの人が靴で悩んでいるのもまた事実。私はスニーカーのショップスタッフとして6年ほど働いていました。その中で多くの人が靴に悩み、靴に翻弄されています。それは「オシャレ」としてではなく「履き物」として悩んでいるのです。
「どうしても合う靴が見つからない」
「何を履いても疲れる。靴擦れが起きる。」
などなどキリがありません。
そんな方々を1人でも多く減らすため、改めて靴選びについて考えたいと思います。
靴の履き心地を決める3つの要素
ここでは靴の履き心地を決める要素として、3点紹介したいと思います。
①インソール(中敷)
②アウトソール(靴底)
③アッパー (甲)
これらが靴を構成する上でざっくりとしたパーツになります。この組み合わせ如何によって履き心地やシルエットが変化していくのですね。
これらを一つずつ解説していきましょう。
理想は図の⭐︎の靴を探すことです!
①インソール
履き心地を決めるものとして最初に思い浮かぶのがインソールだと思います。
確かに履き心地を大きく左右する要素であり、初めに履いた時の印象も異なります。何より違いが最もわかりやすいのがインソールだと思います。
実際にスケッチャーズも大きくカテゴリを3つに分けており、それらはインソールの種類によって分別されています。それぐらい靴の履き心地に影響を与えるのです。
インソールには大きくわけて2種類あります。初めから靴に内蔵されているパターンと、後から別売りのインソールを購入して靴に入れるパターンです。ここで言うインソールは「初めから靴に入っているインソール」を指しています。
インソールについて何が良くて何が悪いかは、正直説明することはできません。それは人それぞれに足の形があり、違う悩みを抱えているからです。
しかしそれでは無責任ですので、ざっくり傾向をお伝えします。
スケッチャーズ特化ブログですのでどうしてもスケッチャーズを例にしてしまうのですが、大きく分けて3種類のインソールがあります。それが「低反発インソール」「高反発インソール」「アーチサポートインソール」の3種類です。
これらはどのブランドでも大体共通ですし、市販されている単品のインソールもこれらのどれかに属する物がほとんどでしょう。例外として「消臭・防臭インソール」や「サイズ調整インソール」などがありますが、これらは無視しておきます。
関連記事
この3種のインソールはそれぞれ特徴があります。
低反発インソール
低反発インソールは立ち仕事や歩き仕事などに適しているとされています。
ぐっと沈み込むような柔らかさがあり、自分の足の裏の形に合わせてフィットしてくれるようなイメージです。ただこの場合、足の裏との接着面が増えるので出来るだけ通気性を良くする必要があります。蒸れて臭いや足のトラブルの原因になりますから。
高反発インソール
高反発インソールは主にウォーキングシューズやランニングシューズに使用されています。低反発インソールに比べると少々硬い印象があります。実際は弾力性があると言った方が正しい気がするのですが、少し硬く感じることが多いです。
弾力性があることにより、着地時の衝撃を吸収し推進力へと変換します。これはアウトソールの組み合わせでより高い効果を発揮します。
アーチサポートインソール
アーチサポートインソールはその名の通り、足の裏のアーチをサポートしてくれるようなインソールです。
これは内臓されているインソールより、後から入れる別売りのインソールに多いのが特徴。凹凸があり土踏まずにフィットするような形状になっています。足の裏には3つのアーチがあり、このアーチが崩れてしまうことにより疲労や足腰への悪影響を及ぼします。
これらのアーチが崩れるのを出来るだけ防いでくれる機能を持ったインソールが、アーチサポートインソールです。扁平足の方や疲れやすい方にオススメですね。
こちらの記事にも詳しく記載していますので、お時間のある方は是非に。
関連記事
②アウトソール
二つ目の要素としてアウトソールがあります。ここで言うアウトソールは靴底のことで、ミッドソールなど細かいことを抜きにします。
アウトソールを構成する要素として三つあります。それが「厚み」と「屈曲性」と「防滑性」です。
厚み
まず厚みに関して、厚みはクッション性に大きく関係します。
基本的には厚みがあるほうがクッション性が高くなる傾向になります。もちろん素材やテイストによって異なりますが。ただしその分重量は重くなります。
スケッチャーズで言う「厚底」と言えば、極上のクッション性を実現したシリーズ「MAX CUSHIONING」が筆頭でしょう。
関連記事
近年ではファッション的な観点から厚底やボリュームソールが多くなっていますが、これらの多くは重くてクッション性もあまり良いものではありません。あくまでデザインとしての厚底になっていると考えてください。
ソールの薄い靴の代表はやはり革靴。より洗練されたスタイリッシュさを求められる革靴はソールを極限まで薄くします。
最近ではボリュームのあるソールを使用した革靴もありますが、あれはあくまでファッションアイテム。ビジネスアイテムである革靴に関しては、ソールが薄く物によってはレザーを使っていることも。
反対にソールが薄くなると当然ですがクッション性も損なわれます。例えば「エスパドリーユ」という靴があります。
数年前に発売されたGUのエスパドリーユです。こちらはソールが極限まで薄く、クッション性は皆無。ですがまるで革靴のようなスタイリッシュさを持ち合わせており、ファッションアイテムとしてはかなり使い勝手がいいのです。
そのスタイリッシュさと引き換えに履き心地はすこぶる悪い。1日履こうものなら足が破壊されます。ほぼ裸足で歩いているようなものなのでめちゃくちゃ疲れます。
オシャレと機能性は反比例する良い例ですね。
屈曲性
続いて「屈曲性」です。
靴には「ボールジョイント」と呼ばれる場所があります。
このように最も曲がる部分を「ボールジョイント」と呼びます。この最も曲がる位置と足の指の関節がしっかりフィットすると、まるで靴下を履いているかのような履き心地を体験できます。これが「屈曲性」の高い靴ですね。
反対に屈曲性の悪い靴は、これまた革靴がランクイン。それから「厚底シューズ」です。厚底シューズは見ての通りですが、厚みがあるほど曲がりにくくなります。
こちらは先ほども紹介したスケッチャーズの「MAX CUSHIONING」シリーズです。極圧のアウトソールでクッション性は極上ですが、屈曲性は悪いです。ほぼ曲がりません。それが悪いことではなく、あくまでクッション性とトレードオフの関係にあるのです。
おおよそほとんどのアウトソールは、厚ければ厚いほどクッション性が高く屈曲性が悪い。逆に屈曲性の高いアウトソールは厚底のものが少ないのです。
そしてアウトソールが薄いけど屈曲性もなくクッション性もないのが、革靴などのソールです。特にレザーのソールです。これは見た目や高級感にステータスを全振りしているので、仕方ないのです。
防滑性
最後は防滑性です。防滑性とは「滑りにくさ」のこと。これも履き心地に大きく影響を与えます。防滑性を左右するのは「靴底の素材」です。
滑りやすい靴は長時間使用すると疲労感を感じやすくなります。滑りやすい靴を履くと当然ですが歩き方が変わります。雨の日にマンホールや溝のカバーの上を歩く時を思い出してみてください。踵から着地ができず足の裏全体で着地をしてしまいます。それは足腰に負担をかけると言われており、またスネの横の筋肉が疲れます。「ミッドフット走法」という足の裏全体で着地する走り方がありますが、訓練を積んでいない限りはオススメできるものではありません。そもそも歩くのに適していないです。それぐらい防滑性は履き心地や歩きやすさに直結します。
例えばこちらの靴底。
こちらはスケッチャーズの代表的なウォーキングシューズの靴底です。
軽い素材を使用しており、クッション性はかなり高いですが滑りやすいです。またスリットを入れることにより屈曲性もある程度高くなっています。
続いてはこちら。
こちらもスケッチャーズの定番シューズの靴底です。こちらは前面にラバーを貼っています。その為防滑性はかなり高く、滑りにくい靴と言えます。
こちらもトレードオフの関係になるのですが、ラバーを貼っているので単純に重量が増します。また屈曲性も悪くなりますが、その代わりに着地時の安定感が激増します。
ラバー素材は耐摩耗性も高いので耐久力が増し、靴が長持ちするという特徴もあります。
中にはラバー素材にこだわりのあるシューズも展開されています。
有名どころで言うと「ビブラムソール」というビブラム社が展開するラバーソールがあります。元々は登山靴やアウトドア用のソールで、軽量かつクッション性が高いことで有名です。
本来は結構値段のするビブラムソールですが、手軽に体感する方法もあります。
関連記事
こちらの記事でも紹介している、靴底に貼るビブラムソールがあります。お値段も1,000円以下で購入することができるので、試してみたい方にはオススメ。
スケッチャーズでは「GOOD YEAR」というアメリカのゴムブランドのアウトソールを使用しているシリーズもあります。
グッドイヤーはタイヤなども製造しており、グリップ力が桁違いに高く耐久性も格別です。
関連記事
ただし、防滑性を上げるためにはラバーを貼ることが多いのですが、当然パーツが多くなると重量が増えます。つま先や踵のみラバーを貼っているタイプもありますので一概には言えませんが、場合によっては屈曲性に影響を与えることも。
この辺りはバランスを考慮して靴選びをすると良いでしょう。
アッパー
最後はアッパーです。甲の部分ですね。ここは履き心地の中でも「フィット感」に影響してきます。あとデザインですね。
靴紐の話
アッパーも当然ながら素材によって大きく違いが出てきますが、それ以外にも「紐」の有無によっても変わってきます。
関連記事
こちらの記事にも詳しく記載していますのでご参考に。
靴紐有りはこんな感じですね。見慣れたスニーカーです。
こちらは靴紐無しのパターン。
これらの大きな違いはフィット感と許容値。
フィット感とは文字通り、足にフィットしている感覚、ズバリ履き心地ですね。
これは一般的には紐有りの靴のほうがフィット感が高い傾向にあります。と言うよりフィットさせやすいと言う感じ。
靴紐の大きなメリットは「調整ができる」ことです。きっちり締めればフィット感は増しますし、反対に少し緩めに縛れば楽に履くことができます。どちらにしてもご自身の好きな感覚にできることが紐靴の最大のメリットと言えるでしょう。極端な話、多少サイズの大きい靴でもキツく紐を結べば履くことだってできます。もちろん推奨はできませんが、私もやったことが何度もあります。
反対にデメリットは「面倒臭い」こと。これに尽きるでしょう。
私は元スニーカーショップのスタッフですのでスタッフ目線でお話しをさせてもらうと、毎回靴を履くたびに紐を締めなおした方がいいんです。履く時間や足の状況によって微妙にサイズ感が変わってくるので、それに合わせてしっかりフィッティングをするのがベストです。
夕方は足が浮腫んだりするしね
しかし実際は面倒くさくてやりません。私もやりません。
靴は履けば履くほど足に馴染んできますので、靴紐を解かなくても脱ぎ履きできるようになります。しかしそれでは靴本来のパフォーマンスを出すことができません。
普段靴に悩んでいる方、もし紐靴なのであれば是非履くたびにきっちり紐を結ぶ癖をつけてください。結構履き心地が変わるのでオススメです。
対して靴紐のない靴、いわゆるスリッポンなどのメリットは脱ぎ履きが楽なこと。
特に最近はスケッチャーズのスリップインズシリーズを中心に、手を使わずに履ける靴が大流行しています。そのほとんどがスリッポンタイプになっています。
スリッポンタイプは常に同じ感覚で履くことができます。靴紐であれば紐の締め方により、微妙に履き心地が変わってきますが、スリッポンはそれがありません。安定した履き心地を常に楽しむことができるのがスリッポンの魅力です。
関連記事
デメリットと言えば、靴紐タイプと反対に調整が効かないこと。靴紐があれば多少大きい靴でも履くことができますが、スリッポンタイプですとそうはいきません。サイズ選びがよりシビアになり、大きくても小さくてもまともに履くことができなくなります。
素材の話
靴紐の有無で履き心地が変わりますが、当然ながら素材によっても履き心地が大きく左右します。
素材に多いのがメッシュとレザー、フェイクレザー、エナメル、スエードなどなど。もしくはこれらの組み合わせですね。
それぞれの特徴を簡単に紹介しましょう。
まずメッシュですが、こちらは通気性が良く軽いのが特徴。ウォーキングシューズやランニングシューズなどアクティブなシーンに使用する靴に多く使われています。
手入れが簡単で水洗いも可能なので何かと重宝します。しかし耐久性はやや低く、穴が空いたりしてしまうと買い替えなければいけません。
印象としてはやや子供っぽい感じ。どうしても子供靴などはメッシュ生地の物が多く、そのイメージからやはりカジュアルな印象が強いですね。価格は安価な物が多いです。
続いてレザー素材。レザー素材は丈夫で長く使えるのがメリットの一つ。大人っぽい印象を与え、フォーマルなシーンにも使用されます。
ビジネスシューズからスニーカーまで幅広く使用されており、お値段もピンキリ。またレザーは磨くことにより光沢が増し、使えば使うほどに味が出ます。
しかしながら履き初めは硬く伸縮性もゼロ。とにかく履いて慣らすしかなく、履き初めは靴擦れを起こすこともしばしば。重量もあり実用的かと言われると、正直そうは思いません。雨にも弱いし定期的にメンテナンスも必要。それでも愛されるレザー商品は、まさに男のロマンなのです。
続いてフェイクレザー。いわゆる合成皮革や人工皮革など。
レザーのような風合いがあり、高見えします。またサステナブル的な側面からも注目されており、多くのハイブランドでも採用されています。
しかしながら通気性が悪いものが多く、リアルレザーほど足に馴染む感覚もありません。比較的安価な商品が多いので、手軽に買い替えなどができるのがありがたい。
理想の靴に出会う為に
理想の靴に出会う為には、色々履いてみるしかありません。
通販で購入するのはもちろん有りですが、必ず返品やサイズ交換が可能なショップから購入するようにしましょう。
関連記事
こちらの記事にも詳しく記載していますので、参考にしてください。
靴の履き心地を決めるのは「インソール」「アウトソール」「アッパー」の組み合わせで決まります。何を重視して何を優先するのか、自分の足と相談しながら靴を選んでください。
デザイン、クッション性、重さ。色々な要素が靴にはあり、それらが少しでも違えば履き心地にも大きく影響を与えます。
あなたの足に合った、あなただけの最高の靴に出会えることを願っています。