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スケッチャーズの年間売上高が過去最高を記録!その成功の秘密と今後の展望を徹底解説!

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スケッチャーズの本家本元、アメリカのスケッチャーズ(Skechers U.S.A., Inc.)が、2024年の年間売上高で過去最高となる89億7000万ドルを達成したと発表しました。前年比はなんと12.1%増という驚異的な成長率で、グローバル戦略と製品イノベーションの成功を物語っています。

今回はスケッチャーズの2024年の成功を簡単に分析し、その背景にある要因や今後の展望について掘り下げていきます。

なお今回登場する売り上げなどの数字は、こちらのリリースの数字を参考にしています。

 

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2024年の財務ハイライト

まずは、スケッチャーズが2024年に達成した主要な財務指標を詳しく見ていきましょう。

年間実績

  1. 売上高:89億7000万ドル(前年比12.1%増)

    • 為替変動の影響を除くと90億4000万ドル(前年比13.0%増)

  2. 卸売売上高:13.2%増加

  3. 直営小売売上高:10.7%増加

  4. 1株当たり利益:4.16ドル(前年比19.2%増)

    • 為替変動の影響を除くと4.40ドル(前年比26.1%増)

 

ちなみに第4四半期の実績がこちら。

  1. 売上高:22億1000万ドル(前年同期比12.8%増)

  2. 卸売売上高:17.5%増加

  3. 直営小売売上高:8.4%増加

  4. 1株当たり利益:0.65ドル(前年同期比16.1%増)

    • 為替変動の影響を除くと0.86ドル(前年同期比53.6%増)

これらの数字から、スケッチャーズが2024年全体を通じて安定した成長を遂げただけでなく、特に第4四半期に入って成長が加速したことがわかります。

簡単に言うと、「スケッチャーズがめちゃくちゃ売れている!」っていう感じですかね!

 

成功の要因:詳細分析

スケッチャーズがこれだけの成長ができた背景には、複数の要因があります。

 

1. グローバル戦略の強化

スケッチャーズ全世界に向けて販売されているグローバルな企業。日本やアメリカ以外でも各国で販売されています。

まずは地域別スケッチャーズの成長率を見てみましょう。

  • 南北アメリカ:14%成長

  • EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ):25%成長

  • APAC(アジア太平洋地域):3%成長

特に注目すべきは本国アメリカ、ヨーロッパ全域、それからインドでの大きな成果です。これは各地域の市場特性を理解し、それに合わせた戦略を展開した結果と言えるでしょう。

例えばインド市場では、現地の人気スポーツであるクリケット用のフットウェアを開発。このような地域密着型のアプローチが、グローバルでの成功につながっています。

 

2. 製品イノベーション:コンフォートテクノロジーの進化

スケッチャーズの成功の中核にあるのが、「コンフォートテクノロジー」を基盤とした製品開発です。

 

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これらの技術は単に履き心地が良いだけでなく、全体的なパフォーマンス向上にも寄与する革新的なものです。

2024年に注目を集めた製品イノベーションには以下のようなものがあります。皆さんもご存知のあれが大ヒットしましたね。

 

  • ハンズフリースリップイン:靴紐を結ばずに簡単に履ける革新的デザイン

  • クリケットフットウェア:インド市場向けに特別開発された専用シューズ

  • バスケットボールシューズ:NBA選手との協力で開発された高性能モデル

  • ランニングシューズ:最新のクッション技術を搭載したモデル

 

やはり大きのはスリップインズシリーズの世界的な大ヒット。これは日本だけでなく世界で愛されているようですね。

 

そして面白いのは「クリケット専用シューズ」のヒットですね。日本での競技人工はおおよそ3,000人程度。しかし世界で見るとなんと3億人ものプレイヤーいるそう。これはサッカーに次ぐ2番目の競技人工です。特にインドでは大人気のようですね。ちなみにクリケットは野球の原型になったと言われるほど、歴史のあるスポーツの一つです。

 

そしてバスケットシューズ。これはオリンピックにも出場したアメリカ代表の選手が着用していたことでも話題になりました。

 

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ランニングシューズは前々から発売していました。こちらもプロ選手が使用するなど一定の評価を得ています。

日本でも実業団の選手が着用していますね。

 

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このように新しい取り組みやジャンルへの参入により、結果を残したというのが印象的です。保守的になるのではなく、常に挑戦し続ける姿は、やはりアメリカの企業といったところでしょうか。

 

3. 効果的なマーケティングキャンペーン

スケッチャーズは、2024年も引き続き効果的なマーケティングキャンペーンを展開しました。特に注目を集めたのが、有名人やトップアスリートとのコラボレーションです。

 

  • ハウイー・マンデル&マーサ・スチュワート:「ハンズフリースリップイン」シリーズのプロモーション

  • ジョエル・エンビード(NBA、フィラデルフィア76ers):バスケットボールシューズのエンドース

  • リケア・ジャクソン(WNBA、LAスパークス):女性向けパフォーマンスシューズのプロモーション

  • ジョシュ・グリーン(NBA、シャーロット・ホーネッツ):若手選手向けモデルのアンバサダー

 

やはりここでも目立つのは、NBAへの参入でしょう。日本でも八村塁選手などの活躍で、バスケに注目が集まりました。Bリーグも少しずつですが観客数も増えており、バスケ人気が高まりつつあります。

 

4. 直営店舗と流通ネットワークの強化

スケッチャーズは2024年、日本のみならず世界であらゆるプロモーションを行いました。

  • 北米、中国、ヨーロッパでの流通センター拡大:需要増加に対応し、配送時間の短縮を実現

  • エドモントンでの体験型パフォーマンスストアオープン:顧客が実際に製品を試せる革新的な店舗形態

  • 既存店舗のリニューアル:ブランドイメージの刷新と顧客体験の向上

これらの取り組みにより、オンラインとオフラインの両チャネルでの顧客満足度が向上し、リピート購入率の上昇にもつながっています。

日本でもオンラインでの販売が強化されています。数年前まで公式のオンラインショップがなかったのですが、今ではしっかりとした作りになっています。それ以外にもAmazonや楽天、実店舗ではABCマートやイオンモールの靴売り場など、場所や地域を問わず購入することができるようになってきました。

 

日本でも3月19日、中四国エリア初となるロードサイドストア『スケッチャーズ アウトレット広島緑井店』をオープンしました。

メンズ・ウィメンズのカジュアルシューズをはじめ、ウォーキング、ランニング、ゴルフ、ブーツ、サンダル、防水、防滑、キッズなどのシューズを常時6,000足以上を取り揃え、最大50%OFFのアウトレット価格で手に入ります!

 

今後の展望:2025年の目標と長期戦略

スケッチャーズは2024年の成功を踏まえ、2025年もさらなる成長を見込んでいます。以下が同社の公表している主要な目標です:

  1. 売上高目標:97億~98億ドル

  2. 希薄化後1株当たり利益目標:4.30~4.50ドル

  3. 第1四半期(2025年)売上高予想:24億~24億3000万ドル

  4. 第1四半期(2025年)希薄化後1株当たり利益予想:1.10~1.15ドル

これらの目標を達成するため、スケッチャーズは以下のような長期戦略を掲げています:

1. 継続的な製品イノベーション

コンフォートテクノロジーのさらなる進化を目指し、研究開発投資を増加。特に、スポーツパフォーマンス部門での技術革新に注力する予定です。

先日も紹介しましたが、今最も注目されているスポーツ「ピックルボール」のシューズも積極的に販売。アメリカや日本だけでなく、これからどんどん注目されていくことが予想されます。いずれはオリンピック種目になる可能性も、わたしはゼロではないと考えます。

 

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2. デジタルマーケティングの強化

SNSやインフルエンサーマーケティングをさらに活用し、若年層を中心とした新規顧客の獲得を目指します。

デジタルではありませんが、テレビCMも力を入れていますよね。最近では野球の栗山監督や菜々緒さんなどを起用し、幅広い客層をアプローチをしています。

 

3. サステナビリティへの取り組み

環境に配慮した素材の使用や、生産過程でのCO2排出削減など、サステナビリティを重視した取り組みを強化。これにより、環境意識の高い消費者層からの支持獲得を狙っていくことこと。

元々ヴィーガンレザーを使用することが多いスケッチャーズ。アメリカのブランドだけなあってSDGsへの意識は高いですね。

 

4. 新興市場での展開強化

インド、東南アジア、アフリカなどの新興市場での展開を加速。現地のニーズに合わせた製品開発と、効果的な販売戦略の構築を進めます。

クリケット市場にこれからも注力していくことでしょう。

 

5. オムニチャネル戦略の深化

オンラインとオフラインの融合をさらに進め、シームレスな顧客体験の提供を目指します。AIやビッグデータを活用した個別化マーケティングにも注力する予定です。

 

スケッチャーズの成功から学ぶこと

スケッチャーズの2024年の成功は、以下のような要素が効果的に組み合わさった結果だと言えるでしょう。

  1. 顧客ニーズを的確に捉えた製品開発

  2. グローバル戦略と地域密着型アプローチの両立

  3. 効果的なマーケティングと有名人活用

  4. 流通・販売チャネルの最適化

こんなところでしょう。

まぁ日本だけで考えると、やはりスリップインズシリーズの大ヒットが大きいですよね。知名度が上がればもちろんアンチやネガティブな声も増えますが、それも含めてプロモーション。

今後のスケッチャーズの展開に期待です!