こんにちは!ともふみです!
今回は靴における「クッション性」について考えます。「クッション性」が良い靴とはどのようなものか。柔らかければ良いのか。深く考察していきましょう。
クッション性の良い靴は疲れにくいのか
皆さんはクッション性の良い靴を履くと疲れにくくなると思いますか?
私はそうではないと考えています。
もちろんクッション性の悪い靴を履けば、長時間の歩行で足は疲れやすくなります。怠くなったり痛くなったり、最悪の場合は膝や腰にまで影響を及ぼすと言われています。
クッション性の悪い靴というのは実際に存在します。メンズのドレスシューズ、革靴なんかはその最たるものですよね。レザーのソールにレザーのインソール。硬い革に滑りやすい靴底。履きやすさの欠片もありませんよね。
私たちの身近な靴で言うとコンバースのオールスター。具体的な商品名をを出して申し訳ありませんが、実際問題履き心地は良くないと思っています。これは足の専門医やシューフィッターの中では有名な話となっています。
とある足の専門医は「コンバースの靴を履く人がいる限り、私たちの仕事はなくならない」という言葉を残したとか残していないとか。
それぐらいのパンチ力があるのが「コンバース」なんですね。
ということで「クッション性の悪い靴」や「足に悪い靴」というのも一定数あるのです。
では「クッション性の良い靴」とはどのような靴なのか、ご紹介しましょう。
柔らかい履き心地は良い?
クッション性の良い靴とはどのような靴なのか。
私がショップスタッフ時代にお客様から直接話を聞いている限り「柔らかい靴=クッション性の良い靴」という認識が強いと感じています。
したがってスケッチャーズにおいて一番人気だったのは「初代MEMORY FORM」だったイメージが強いです。しかし取り扱いが少なく現行モデルではほとんど搭載されていないので、「Air Cooled MEMORY FORM」を選ぶ方が多かった。
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しかしクッション性が良いのと柔らかいインソールは全くの別物。柔らかいインソールはクッション性の良いものとは言えません。柔らかいインソールは安定性を欠き、足の疲労の一因ともなります。
柔らかいインソールは着地時に安定性を欠きます。左右にブレることで膝や腰への負担に。
例えば経験がある方はわかるかとおもいますが、柔らかい床の上で立ち仕事をするのは非常に疲れます。ホテルなどの絨毯を敷き詰めた場所などで1日仕事をすると足はもうパンパンです。それぐらい柔らかい靴や地面は疲れやすいんです。
したがってクッションに関しては多少の硬さ、弾力性などが求められます。
「疲労感」という観点から考えると、一定の弾力性は必要です。柔らかいインソールの問題点は「試着時はめちゃくちゃ感動する」こと。柔らかいインソールてわかりやすいんです。インスタントに履き心地の良さを感じやすいので、試着時に2、3歩歩くぐらいなら疲れやすいなどわかりませんから。ショップスタッフ側も勧めやすいんです。
疲れやすい靴は「柔らかすぎる」靴です。
クッション性=適度な弾力性
クッション性=適度な弾力性と考えて差し支えないでしょう。
靴の役割は足の保護と歩行の援助。となるとクッション性の良い靴=歩きやすい靴と考えるべきです。
そこで重要になるのが弾力性なんです。
一定の弾力性があると、歩行時に着地の衝撃を吸収し、反発力によって推進力に変え足を前に押し出してくれます。これはインソールだけではなくアウトソールなども関わる総合芸術なんです。
例えばフラットソールとセパレートソールでも弾力性が変わってきます。
フラットソール
セパレートソール
この2足のアウトソールの違いがわかるでしょうか。
上のスニーカーは靴底がフラットになっており、下のスニーカーは靴の中央部が浮き上がっているのがわかると思います。
アウトソールだけで見ると下のセパレートソールのほうが弾力性が高い傾向にあります。もちろんそれぞれの素材によっても左右されますが。
これらを踏まえて考えると、最初に紹介したコンバースのオールスターなどはぺったんこのフラットソール。これでは衝撃を逃す場がありませんので、疲れやすいのも納得。
足の専門医が言うこともイメージがしやすくなるでしょう。
ちなみにニューバランスはセパレートソールが多い。
これに加えて本来ならミッドソールがあり、そしてインソールがあり、それらによって歩き心地や履き心地が変わってきます。
弾力性で言うとスケッチャーズの高反発インソール「Air Cooled GOGA MAT」があります。
スケッチャーズの大ヒットウォーキングアイテム「GO WALK」シリーズも高反発インソール。柔らかいインソールよりも高反発のインソールの方が歩行に適しているんです。
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しかしこの高反発インソールは、少し履いたぐらいではその良さがわかりません。というより少し履いた時の印象は「ちょっと硬い」と感じてしまうこと。長時間履いてみないとわからないんですよ。本当に。
疲れやすい靴その2は、弾力性や反発性のない靴です。
クッション性の良い靴≠疲れにくい靴
クッション性の良い靴が少しわかったところで、それが疲れにくい靴かと問われると、それは非常に微妙な話。
結局は履く人の足に合っているかが最重要なのです。つまり「個人差がある」ということ。疲れの許容値も感じ方も人それぞれですから。
好みです!
元も子もないな
ということで一定のラインを設けるならば、反発力のあるインソールやアウトソールであること。弾力性があるということ。
ここを一つの基準にしていただきたい。
そしてその反発力や弾力性というのは、インソールの種類であったりアウトソールの形状から推測するしかありません。
そして最も気をつけて欲しいのが「試着時の履き心地を過信しないこと」です。
いつもいつも「試着しろ!試着しろ!」と言い続けている当ブログが言うと矛盾が生じるのは覚悟していますが、それでもそう言わざるを得ない。
「その場の履き心地は、2時間後の履き心地ではない!」
ということで、試着はサイズ感を確かめるぐらいにしておきましょう