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【革の基礎知識】皮と革の違いは?鞣しって何?

こんにちは!ともふみです!

今回は高級素材の象徴的存在である【革】の話をしましょう!

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天然皮革は動物の皮である

まず初めに。

皆さんもご存知だと思いますが、革靴と呼ばれる靴に使われている「天然皮革」は、動物の皮が原材料になっています。

 

主に牛や馬、豚に羊に山羊、そしてヘビやワニなどが多いでしょうか。

 

このように私たちの使っている革製品は全て動物の皮から作られているのです。

 

最近ではSDGsなどが話題になっており、革製品についても見直しをしている企業やブランドが多いです。

動物の皮を使っているわけですからね。

 

しかしその逆に”革製品こそサステナブルだ”という声もあります。

理由は皮はお肉の副産物だからなんですね。

 

本来は捨てるはずの部位を革製品として売り出しているのです。

実際に皮を使うためだけに農業をするには、皮は安すぎて成り立たないみたいなんですね。

 

私もあまり詳しいことはわかりませんが、どちらにせよ動物の命の上に成り立つ商品。

有り難く大切に長く使わせてもらいましょう。

 

鞣しの種類

さて肝心の皮の話をしましょう。

 

皆さんは『皮』と『革』の違いをご存知でしょうか?

 

簡単に説明すると

 

『皮=SKIN』

『革=LEATHER』

 

です。

 

つまり動物の『皮』を科学的・機械的な処理をして『革』にするのです。

そしてその処理することを『鞣し(なめし)』と呼びます。

 

鞣しをすることにより皮は腐敗しにくくなります。

そして柔軟性や多孔性、耐熱性といった革本来の性質が生まれます。

 

その為には表面の毛を取ったり皮下脂肪を取り除いたりといった工程もあります。

そこから鞣し剤を使って組織を固定化し、皮は革へと生まれ変わります。

 

 

鞣しの方法は数多く存在しますが今回は代表的な3つの方法を、それぞれを紹介していきましょう。

 

①クロム鞣し

クローム塩という、鉱物のクロームから作った溶液を使った鞣しの手法です。

柔軟性や耐熱性に優れているのが特徴で、軽くて弾性にも富んでいます。

主に靴のアッパーに使用されていますね。

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鉱物を使うのでヨーロッパの一部地域では禁止されているらしいのですが、日本の靴の鞣しは大部分がクロム鞣しと言われています。

革は淡青色で直接染料で染めやすいのも特徴ですね。

 

鞣しの期間が短く経済的にも優れているので現在最も使われている手法です。

 

②タンニン鞣し

植物の樹皮や葉っぱから抽出されたタンニン(渋)で鞣す方法。古くから使われている手法です。

特徴は硬くて丈夫、しかし伸びや弾性が少ないですね。

したがって靴の底材や中底に使われることが多いです。財布やベルトに使われることもありますね。

 

よく聞く「ヌメ革」もこの手法で鞣されています。

タンニン鞣しはシミになりやすいので特に注意が必要です。

 

型崩れしにくく堅牢で味わい深い革に仕上がります。

革の個性とエイジングを楽しめるのも良いですよね!

 

ちなみにヌメ革と言えばエンダースキーマ!

online.henderscheme.com

 

最高だけど実用性は低そうですが・・・(汗)

 

③複合鞣し

コンビネーション鞣しなど様々な呼び方があるが、クロム鞣しとタンニン鞣しの両工程を行うことで、それぞれの欠点を補うことができます。

 

ハイブリッドな鞣し加工で様々な特性を付与することができます。

一般的にはクロム鞣しが基本になっています。

 

鞣し方で風合いや表情が変わる

ということで今回は革の鞣し方法について簡単にまとめました。

この工程によって革の風合いや表情が変わりますね!

そしてお手入れ方法も変わってきます。

 

こちらはまた別の機会に解説していきます。

 

革製品は愛着を持って使用すれば長期間使うことができます。

 

それが一番のサステナブル!

 

より良いレザーライフを共に送りましょう!

防水スプレーも忘れずに!

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